2021.04.22

【事例紹介④】コワーキング利用者インタビュー:宇津木さん(月額プラン利用)

コワーキングを利用してくださっている方々にお話を伺い、oneがどのようなコワーキングなのか?どのような方が利用されていらっしゃるかなど、実際の利用者の声をお届けします。

2020年10月3日、地域のひとの「はたらく・暮らす」をサポートする施設としてオープンしたコワーキングone。

今回は、oneを利用されていて、nokutica(シェアオフィス)の庭改修プロジェクトでお庭を手掛けてくださった宇津木さんにお話を伺いました。

今回は、nokuticaの庭改修プロジェクトへの想いや裏話、宇津木さんの人のつながりの広げ方についてお伺いしました。

記事を通して、宇津木さんのお仕事や素敵な想いと、one・nokutica・二坪食堂の周りの”人の繋がり”について知っていただけたら幸いです。

■nokutica

 築90年の元診療所をリノベーションしたシェアオフィス。

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■nokutica庭改修プロジェクト

nokuticaの3周年事業として、庭の改修プロジェクトのクラウドファンディングを開始し、2021年1月31日に達成。

3周年を迎えるにあたり、「もっと多くのひとにnokuticaを有効活用してほしい」という声が利用者・運営者の間で広がり、当プロジェクトを企画・立案。敷地内にある58㎡の小さなお庭を、楽しめるオープンエアな空間「nokutica Pocket Park」として整備。

➡宇津木さんには、「nokutica Pocket Park」のお庭を手掛けていただきました。

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■二坪食堂・二坪酒場

oneの一階にある、スペシャルティコーヒーと薬膳や発酵どんぶりのお店。

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【宇津木 英俊さん】

美術大学卒業後、テーマパーク新規工事の造形チームに参加。その後、造形業のフリーランスとして日本各地を回り、20代後半に自由が丘のブロカント社に入社。約10年の間、造園業に携わりながら、自身のスタイルで造園の枠を超えた新しい庭造りを目指したい発起し、「parsley(パセリ)」として独立。日本各地の個人邸や別荘の庭造りから、店舗のランドスケープ設計やコンテナの提案など、緑にまつわる幅広い仕事をこなす中、現在はパーマカルチャーも実践している。

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■宇津木さんのこれまでのお仕事やご活動について

―学生時代から空間デザインと携わる中で、庭造りやグリーンに興味を持ったのはなぜですか。

モルタル造形をやっていた時に、グリーンがあることで空間が引き立つことが分かったからです。

造形で山を作る時、最初は白黒の世界なんです。モルタルってグレーで、彫刻のように陰影で表現し、着色してさらに植物が入ってくると、本物のように見えてくるんです。植物の力により景観がなじんでくるので、植物は取り入れるべきだと思って興味を持ち始めました。

―10年間ブロカントで仕事をされ、現在独立されていますがブロカントに入社する前から何か見据えていらっしゃったのですか。

  • BROCANTE/ブロカント

施主の思いを丁寧に汲み取り、雰囲気のある空間づくりを得意としている造園会社。

「庭に植物があることにより暮らしを豊かにすること」がコンセプト。

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元々フリーランスで自分の仕事もやっていて、ブロカントに入るときに社長から4〜5年で独立できるというお話もあり、当初から独立は視野に入れていました。

5年ぐらいで一通りのことは出来る様になりました。下請けとしてなら独立していけそうでしたが、自分の名前(テイスト)で仕事を取れるようにならないと駄目だと考えていたので、自分らしい庭づくりを模索していました。

■宇津木さんの会社「parsley(パセリ)」社名の由来について

ご自身の中で個性を出したいと思っていらっしゃったのですね。個性を出したい点やお庭造りの特徴は何でしょうか。

僕の会社の社名は「Parsley(パセリ)」と言うのですが、「少しのスペースでもグリーンがあれば、生活と心が豊かになる。」という考え方から由来しています。グリーンを取り入れてもらうことで、もっと生活に楽しみを加えたいと思っています。

―「生活に楽しみを加えたい」と思ってグリーンを活用しているのですね。

そうですね。眺めたり見て愉しむだけでなく、果樹やハーブを育てて料理に使ってもらったり、庭に植えた花が咲いたら香りを楽しみ、少し摘んで食卓に活けたりすることで、生活や心が豊かになると思っています。

その中でもやりたかったのは、周囲の景観とも馴染んでいて、その建物や土地を引き立てる”添える”ような植栽です。

たとえば、昔ながらの喫茶店でサンドイッチを頼むとパセリがついてきますよね。お皿が土地で、サンドイッチが建物でパセリがグリーンという感じですね。パセリがつくことで、鮮やかになってお皿全体を引き立てている。名前を考えていた時に、僕のつくりたいものがうまく表現できると思って、パセリという社名をつけました。

―素敵な社名ですね。宇津木さんのこれから実現されたい事や個性を出していきたいという意思表示にぴったりですね。

■現在のParsley(パセリ)のお仕事内容に関して

―現在の仕事の内容について教えてください。

前職(ブロカント)と変わらないのですが、住宅の設計や施工、その後の管理ですね。

少しずつ規模が大きくなってきていて、企業のゲストハウスや宿泊施設、店舗の植裁などもやっています。

―直近では、溝の口の「nokutica」の庭改修の植栽で大変お世話になりました。その時に、大切にされていたことはありますか。

nokuticaの庭では、畑の方も手をつけそこで育てた野菜やハーブを二坪酒場のメニューに取り入れてもらう取り組みを考えています。

収穫に行ったらちょっと畑の手入れをしていく、庭を手入れしたら収穫物を貰えるなど、

そんな良い関係が出来ると良いなと思っています。

■nokuticaの庭PJの経緯

nokuticaのお庭を手掛けてくださることになったきっかけやoneを利用するに至った経緯について教えてください。

コワーキングスペースを探していた時に、近隣の建設・不動産会社が運営するシェア工房の中原工房さんを利用していて、担当していた人から、ちょうどoneがオープンすることを聞きました。その日にすぐ無料体験に行ったのがone利用の始まりですね。

その時にone事務局でnokutica管理人の松田君と話をして、彼の家業の道南杉の話を聞いたんですよね。ちょうどその時、北海道に行って道南杉を使いたいという話をしてたんです。それで近いうちに函館に行く用事があり、その時に松田君の家業の松田林業も見学させてもらいました。

そのような経緯にご縁を感じ、すぐにoneに申し込みました。

―ご縁ですね!

その時に、松田君からnokuticaの庭を改修する相談も軽くしてもらっていました。デッキを作ることは決まっていて業者を探している段階だったのですが、相談を受ける中で「庭を一緒にやりましょう」ということになりましたね。

―偶然とタイミングが重なって、宇津木さんとご縁を頂けたのですね。

【nokutica Pocket park の写真】

nokuticaのお庭はどのようなコンセプトでつくられたのでしょうか。

nokuticaは、”繋がる・広がる”というテーマがあって、さらに”循環”というテーマを加えて、”繋がる・広がる”の関係性を深めたいという想いでつくりました。

例えば、阿部珈琲(nokuticaに併設しているコーヒ―スタンド)のコーヒーかすや二坪食堂にお米を卸している関屋精米店さんの米ぬかと落ち葉を混ぜて堆肥して活用したり、nokuticaの庭に野菜を作れそうなスペースがあったので、そこで作ったものを二坪食堂やoneに持ち込んで、丼に一品プラスしたり何かできないかなと企てています(笑)。

―お庭や宇津木さんのご活動を通して、oneやnokutica、二坪食堂など、繋がってきていますね。

そうそう。二坪酒場(二坪食堂夜の部)をされている七福さんとも、発酵のことなどを話してすごく気が合って。「この近いエリアで色んな事ができる。」と思ったんですよね。そこからどんどん人脈も広がっていっています。

―実際に人脈が広がったのですか。

現在パーマカルチャーというものを学んでいて、その同期をこの前nokuticaの庭と二坪酒場に連れてきました。その同期は長野に移住して、クラフトビールのお店をつくろうとしているんです。二坪酒場をお手伝いしているカメちゃん(農大卒で発酵を研究している方)とお酒の話をしたり、亀ちゃんが働いていたお店に良く行っていたなどの共通点があったり。そのうち同期がつくったビールの試飲会をやりたいね、とか盛り上がりましたね。

他にも、たまたまnokutica利用者で食べに来ていたムトウくんと話していたら、彼はWEB関係の仕事をしていて、「丁度WEB関係の人を探していた!」とか、色々繋がりましたね。

―nokutica、二坪酒場、oneで繋がりの連鎖が生まれていて、面白いですね!

■nokuticaのお庭の特徴や想いについて

―nokuticaのお庭のお気に入りポイントや特徴を教えていただきたいです。

景観的なポイントは、これから四季折々のお花が咲いていくところですね。アジサイをメインにしているのですが、あまり日の当たらない木漏れ日の環境でも雰囲気が合うし、繰り返し咲くので長く楽しんでもらえると思います。季節が深まるにつれ、花色が変化していく様も見どころです。

また庭で摘んだ花を室内で生けたり、株分けして増やしたり、植物とのふれあいが生活に溶け込んでいる庭になってもらえるといいですね。

―室内でも楽しめて、植物とのふれあいが生活に溶け込んでいる庭。素敵ですね

―今後、nokuticaのお庭はどのような場になってほしいですか。

楽しめて環境にも優しくて、関係性も広がる庭になってほしいですね。そこで野菜を収穫するイベントとかも今後やろうと思っています。近所の人やコワーキング利用者だけでなく、もっと色んな人に来てもらって、みんなに愛着を持ってもらえるような場になるといいなと思っています。

お庭のオープンイベントの日に、近隣でお店をしているおばあちゃんが見学に来てくれたみたいで、nokutica前の歴史を知っている方が来てくださった姿に感動しました。これからもそういった方に来てもらえるといいなと思います。

―貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

▷宇津木さんから頂いた花瓶とお花

■編集後記

宇津木さんが、oneとの接点からnokuticaの庭プロジェクトや二坪食堂など、様々なところでご縁やきっかけをつくり、架け橋のように輪を広げてくださっていることを知ることができました。インタビュー後には、nokuticaのお庭を見せていただき、oneの受付に飾るお花のお花摘みをさせていただきました!

お庭の空間に居るだけで心が癒され、受付に花瓶を飾らせていただくと、とても華やかになりました☺インタビューやお花摘みを通して、改めて植物の力はすごいなあと感じました。

宇津木さんの今後のお仕事や展望は、北海道のスキンケアブランドのお庭や軽井沢のゲストハウスのはなれのお庭を手掛けるなど、今後もより幅広くお仕事をされるそうです。

今後oneでも、nokuticaのお庭いじりや野菜の収穫など、一緒に企画をさせていただいたりしながら、より多くの方々とワクワクする時間を共有していきたいと思います。

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